こんなTシャツを創りました。
友達のやっている、西荻窪のアート雑貨店ニヒル牛の年末年始バーゲンで販売するためです。
新作デビューがいきなりバーゲンてどうなの、とも思いますが、これは全部手描き直筆、そういった品は通常大変高価な価格になると予想されますので、デビュー直後にバーゲン価格でお披露目するというのは、理にかなっているような気もします。
気になるお値段ですが、Twitterでこの作品を観てくださった方から早速の注文をいただき、その方がいくらくらいの感じです、と述べてくださったので、その値段を定価とし、バーゲンではそこからいくらか値引きしてお届けしようと思います。
購入してくださる方が値段を付けてくださるなんて、ちょっといいではありませんか。
このウサちゃんは、ラッキーな星を持って生まれたのかもしれません。
写真をご覧のように、前見頃と後身頃に、ウサギ前面、背面の絵が描かれています。
降り注ぐ花の様子が違うのは、時の経過を現しているからなのです...
なーーんていうこじつけ的物語がいくつも浮かんで来るこのウサギTシャツ、現在トートバッグ等にも描いているので、ニヒル牛の私の箱、数年ぶりに賑わうことになるかもしれません。
どうぞ是非、ご覧にいらしてください。
ところで私は昔から、漫画やイラストとなるとどうしてもウサギでキャラクターを創る癖があります。
以前講談社の青年誌で漫画を描かせていただいた際、担当をしてくださった女性の編集さんから、何故ウサギがお好きなのですか?と聞かれました。
私はその時、「ニュートラルだから。」
とお答えしたのですが、彼女がしばし目をまんまるに見開いて絶句したので、「ど、どうしましたか」と伺ったら、彼女は、「何故その動物が好きなのか、という質問に対して、ニュートラルだから、という答えを貰うことってあるでしょうか。。。」とおっしゃいました。
私はそれを聞いて、なるほど、私はすごく変な事を言ったのかもしれない、とも思ったのですが、私の記憶ではすぐに彼女が、でも、わ、わかるような気が.....します......と仰ったと思うので、そうだろう、誰だって心の中では、ウサギのことをニュートラルな動物だと思っているんだよ、だからこそ、ほ乳類なのに鳥みたいに、何羽、とかって数えるのにちがいないのだし、みんな心の中ではウサギのことを、動物みたいで鳥みたいで妖精みたいで植物みたいな、結構つぶしの効くニュートラルな生き物だと思っているんだよ、と思ったものです。
ニュートラルな生き物は、あまり好き嫌いの対象にもならないし、それ特有の強い色が無いように思うのですがいかがでしょうか。
だからこそ、完全なる自分のウサギ、という物が創れると思うのです。
まるで神のようにフレッシュに、全く新しい生き物の土台となってくれるのがウサギだと、私は思うんですね。
ところでこのように、心の中で漠然と感じていることを口に出してみると、意外に同感を得られることってあるんですよね。
先日コロラドの学校の休み時間に私が緑色の服を着ていたらクラスメイトが、「サラが緑ってあまり見ないけど、案外似合うね。」と言ってくれたので、「ありがとう。でも緑ってあまり好きじゃないんだよね。緑ってさ、植物の色だから、服などの人工物や絵の具に緑色があると、このニセモノめ、植物の真似しやがって、と思ってしまうのよね。」と言ってみたのです。
すると彼女はまさに、かつてウサギについて私が語った時の編集さんと同じ反応を示し、加えて「はあ?」と言ったのですが、その後しばらくすると、「ああ、でもわかる、わかる感じ。」と言い出し、しまいには、「なんかすっごくわかる。私も同じ事を感じていたかも。」とまで言ってくれるようになったのです。
私が彼女に感じていた、なんとなく同じ世界を見ている、という実感はこの時に更に強まり、その後も仲良しな関係を続けています。
話がそれましたが、昨夜オーダーしてくださった作家の友人が大変気に入ってくださったようなので、せっかくニュートラルな泉から生まれたこの目つきの悪いウサギを、今後様々に展開してゆく予定ですのでどうぞよろしく。
鳥と植物でも創っていますが、それはまた今度。
よろしくね! |
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